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2026.03.31

自立には良質な依存が必要

まずはどっぷりと包み込む

自立と依存はセット

自立させようと、異様に「自立」にこだわる親がたくさんおります。親の役割と、第三者の大人の役割は異なります。自立にこだわるあまりに、まるで第三者のような大人の立ち位置で子どもと向き合っていると、子どもは安心という土台がないまま、社会に出なければいけない感覚になります。それはどんなに不安なことでしょう。

 

子どもが選べるようにしてあげることは大切ですが、選ぶことを強要してはいけません。選ぶ際に必要な知識や技術は第三者の大人が行えます。「あなたが選んだことを、否定も肯定もせず包み込みますよ」は親の役目です。「わからない」というならば、「わからないのかあ」とその気持ちを深いところまで共感することがまず第一です。

子どもが何かをやり切ることは大切ですが、それを自分でできるように約束を取り決め、システム化して、自分で実行させることを強要してはいけません。約束を守ることは大切ですが、守らないという気持ちを理解しようとすることも大事です。なぜ守れないか?のシステムの問題ではなく、守らない気持ちはなんなんだろう、の理解を深いところまでしていくことが必要です。「約束を守る」ことが大人ないし自立への第一歩だとして、そのシステムだけに注目するならば、子どもは自分の価値を感じない経験をすることになります。

「あなたはあなたのままでいい」という言葉が多くの場所で言われていますが、果たして、「あなたのままでいい」ということが、言葉だけではないことで伝わっているのでしょうか。

 

未来が心配になりすぎて、「こういうスキルを身につけさせてあげなきゃ」という気持ちばかりが先行します。しかし、まず一番最初に子どもに本当に必要なのはスキルではなく、「どんな状態、どんな自分でもいいから包み込まれている」という感覚です。

 

「受け止めてもらう」はよく言われますが、それはどこかで表面的であります。「そうなんだね」「そう思ったんだね」などの表面的な言葉が目立ちます。

 

表面的な言葉で受け止めてもらった子どもは、人の言葉は表面的なのだということを学び、「どうせ人というのはみんな本心は違うんだ」ということを学びます。信じ切るということがなされず、諦めてどこか冷たさを持っている場合もあれば、その悲しさややるせなさを怒りに変えて爆発させて反抗している子どももおります。

親と第三者の大人の役割は異なります。自分達はものすごく理解者のようにしているけれど、子ども側から見れば、親戚の大人くらいの距離感で、それはそれはもどかしい距離なのです。ですから、「もっと近づいてくれよ」と親から見たらとても嫌な行動でやってくることもある。

 

それは子どもの自己中心的な行動ではなく、「人間には包み込みというものが必要なのだよ。あなたも、わたしも」というメッセージなのだと思います。

 

足場がしっかりとあるからこそ、思い切り走れるでしょう。ジャンプできるでしょう。

自立と独りが一緒にならぬよう、私たち大人は(子どもがいようがいまいが)知る必要があります。包み込まれているという感覚を知る必要があるのです。

 

それが、自立した人たちで形成されている社会を、繋がりが存在したあたたかなものにします。