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2026.04.15

正しく知ろう食品表示~その5~

知らないうちに変わっていた、食品表示のルール

私たちが食品を選ぶとき、パッケージの「人工甘味料不使用」「合成保存料無添加」「天然素材使用」などの言葉を、安心の目安として参考にしてきた方も多いのではないでしょうか。

ところが実は、ここ数年で食品表示のルールが見直され、これまで当たり前のように使われてきた表現が、使えなくなったり、使い方に注意が必要になったりしている ことをご存じでしょうか。

食品表示基準の改正により、2022年4月1日以降に製造された食品 では、食品添加物の表示において

【人工】【合成】【天然】【化学】

といった用語を使うことができなくなりました。これは、添加物を「人工か天然か」といったイメージで分けることが、消費者の誤解を招きやすいと判断されたためです。

その結果、

人工甘味料不使用
合成保存料無添加
天然着色料使用
化学調味料不使用

といった表現は、原材料が変わっていなくても、現在の食品表示基準では適切ではないとされています。

この考え方は、食品パッケージだけでなく、店頭表示、通販サイト、自社ホームページ、商品画像など、消費者に商品情報を伝える場面全体で意識する必要があります。

「無添加」表示は“禁止”ではなく、“条件付き”に

一方で、「無添加」という表現自体は、完全に禁止されたわけではありません。

消費者庁は「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」 を示し、2024年4月以降、「無添加」「○○不使用」といった表示について、誤認を招かないよう、より丁寧な表記を求めています。

現在は、

他社の類似商品には平均的に使用されている添加物であること
・「何が無添加なのか」を具体的に示すこと

といった条件を満たした場合に限り、「無添加」という表示が可能とされています。

たとえば、ミネラルウォーターは一般的に保存料を使用しない食品のため、「保存料無添加のミネラルウォーター」と表示すると、あたかも特別な特徴であるかのような誤解を与えてしまいます。そのため、このような表現は適切ではないとされています。

中身は同じでも、表示だけが変わった商品も

こうしたルールの見直しにより、
食品メーカーの多くは、中身はそのままに、表示やパッケージだけを変更して販売を続けています。

一方で、これまで表示で特徴を伝えてきた商品は、他社商品との違いを表現しづらくなり、結果として終売してしまうケースがあるのも事実です。

 

これからは「原材料を見る力」がより大切に

表示のルールが変わった今、安全でおいしく、そして「応援したい」と思える商品を選ぶためには、原材料表示を自分の目で読む力 が、これまで以上に大切になってきています。たとえば、かつて「人工甘味料」とひとくくりにされていたものも、現在は

アスパルテーム
スクラロース
アセスルファムK
サッカリンNa
ネオテーム
アドバンテーム

など、具体的な名称で確認する必要があります。名前を知らなければ、判断が難しい時代になったとも言えるでしょう。すべてを自分で見分けるのは大変、という場合は、生活クラブなど、独自の明確な基準を持つ自然派生協や、自然派スーパーを利用するのも、ひとつの安心な方法です。

食品表示や添加物について知ることは、不安になるためではなく、自分や家族が納得して選ぶための選択肢として、知識を持つこと。これからの時代、消費者一人ひとりが「添加物の目利き」となることが、ますます大切になっていくと感じています。