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2024.07.20

子どもの【低血糖】は後の発達に大きく影響する

食事の内容、質の低下による乳幼児〜小学生の子どもの低血糖が増えていることは、以前から触れていますが、

では、その子どもたちが大きくなったら、どうなるのでしょうか。

低血糖の異常な状態に慣れてしまっている

低血糖による、異常な症状に慣れているので、それを通常の状態と思っていることがあります。

その為、自身のその体の状態が【体調不良】だと感じず、「体調が悪いのではない、生まれつきだ」がデフォ。ですので「体を良くしようという動機を持たない」

ことにも繋がります。

 

また、家族も同じく、「この子はこういう子なんだわ」と慣れてしまし、根本的なことへの目が失われがちです。

 

実際に、低血糖を起こしてる子どもの親御さんには、

「お菓子あげないと怒って手が付けられない」

「お菓子をあげておけばご機嫌になってくれる」

とその状態に慣れてしまっている方も多く見受けられます。

 

しかし保育園・幼稚園や小学校などでキレやすい、攻撃的などを担任から言われたり、なにかのきっかけで気付いたりして、発達障害の専門機関には通う…などということがよくある。

 

他人と比較しやすく、みんなと一緒にするべき行動への違和感は気づきやすいが、個人の体質ともとれるような生活の中での行動や習慣には慣れてしまい、生活の中に原因が隠れているかもしれない、という原因追求の動機になりにくいのですね。

成長期における体への影響

低血糖はご存知の通り腸内環境の悪化、副腎疲労や慢性疲労、アトピーなど様々な他病態を引き起こします。

成長期にある子どもの場合、体の成長に影響を及ぼします。

そもそも慢性的な機能性低血糖を起こす体は、栄養が足りていないことがほとんどです。

 

人生の中で一番成長するのが、生まれてから12歳までの間です。

成長するには、そのための材料が必要。基本ですね。

メンタル面への影響

体に現れる症状のみならず、メンタル面への影響も大きい、それが低血糖。

自信の喪失、自己肯定感の欠如、自己評価の低下などを同時に引き起こします。

 

なぜなら、低血糖症状に由来する体調不良による、「やる気のなさ」「集中力の無さ」で、勉学や運動をはじめとする学校生活で必要な行動が行えないことが多々ある。

 

 

低血糖時に分泌されるカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)の影響により「攻撃的」「うつ的症状」「キレやすい」「理性的判断ができない」が発生し、それによって低い評価をうけたり、強い言葉を投げられたり、自己嫌悪に落ちいったりするからです。

心の育ちに大きな影響

どの年齢も大事なことには変わりませんが、

 

・0〜3歳は自我がほぼなく、無意識をあらわにしながら生きており

・4〜6歳は、身近な人の元で自我が芽生え始め

・小学校3〜4年生ごろは自立が始まる時期と言われています。

 

自立の第一歩は自分を知ることです。

 

自分を知るにも、その自分は、良い状態の自分なのでしょうか。

これらの時期に低血糖によるカテコラミン分泌の影響をうけていくとどうなるか、ご想像にお任せします。

 

また思春期は人生における課題を迎える時期であると言われていますが、その思春期は幼年期を過ごしているからこそあるわけですね。

 

大切な幼年期を低血糖と共に過ごして、社会にでるときに、「自分は上手くいく」という根拠なき自信は持てるでしょうか。

低血糖は万病のもと

低血糖は、体のみならず、精神状態、そして心にも大きな影響を及ぼします。

その子どもの体調や発達の状態、情緒の触れ方はその子どもの生まれつき持っているものなのか?

それとも栄養欠乏からきているものなのか?

 

大人はしっかりと知識を持って、子どもを育てていきたいですね。

 

 

 

※低血糖になるお子さんの多くはご家庭の食生活に改善の余地がありますので、それを前提します。

※私は医者でも専門医療機関でもないので、あくまで個人の経験や学びに基づく見解ですことを前提としてご観覧ください。

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2024.07.17

【子どもと低血糖】赤ちゃんの不安感が、低血糖からくる情緒的症状であるという可能性

乳児の低血糖

・養育者と異様に離れるのを嫌がる

・新しいことをしたがらない

・新しい環境を異様に怖がる

・抱っこから降りたがらない

 

など。

 

養育者との愛着関係が形成しにくかったり、形成しているのに不安感が大きいことがあります。

 

不安感がずっと続く場合もあれば、日や時間帯によって異なることもあります。感覚統合障害だと、感触や刺激の種類によってその方向性が少なからず見られるところ、低血糖だとその方向性が分かりにくいこともあります。

 

乳児の最も大事な課題は、安全と安心の獲得です。

満足な安心感が得られない場合、後の

 

・人間関係の形成

・遊びの積極性

・自立心などに

 

大きく関わります。

 

またここで抜いてはならぬ考えは、その養育者の栄養状態です。

 

 

乳幼児の基本は「安全と安心」

乳児にとっての安全と安心は、衣食住と、それを世話してくれる存在との関係が第一です。

養育者の健康状態が良くないということは、いわば母(養育者)という安全基地の崩壊の危機です。

 

いつでも何かあった時に叫んだり泣いたりしておいた方が生存確率は上がりますから、基本緊張状態をキープ。生きるための最善の選択であります。しかし緊張状態はアドレナリンを分泌、肝臓の貯蔵糖であるグリコーゲンを分解してしまいますから、結果低血糖が起きやすい。そもそも子どもは肝臓が未熟なのでグリコーゲンを多く貯められません。

 

ですので、乳児の低血糖ケア、健康状態をより良くするなれば、同時に養育者の健康状態を良くすることがセットになります。

 

小学校くらいであれば、母子分離と自我の形成が多少進みますので、乳児のような”無意識的な不安感”が、母親の健康状態に影響されることはまだマシになるでしょう。ですが子どもの健康状態の向上は、様々な面において養育者の健康が大事です。

 

 

乳児無くして、幼児なし。

人間関係の形成や生きる上で大事な感謝と言うことについて、かのシュタイナーは

 

「幼児に感謝の気持ちを持たせることができたならば、七歳から一四歳にかけてその子どもは容易にすべての行動を愛を持って行うことができるようになります。」
と述べています。
(E.Mグルネリウス著「七歳までの人間教育」より)

 

 

感謝するということも、安心を感じて初めて行えますから、乳幼児にとっての安心安全はその後の人間形成全てに通じます。

 

 

マスクや殺菌や怪我防止策なども安心安全という面において大事でしょうが、そもそもそれを行う主体である『体』の健康状態をより良くすることこそが安全安心の基礎であります。

 

低血糖からちょい話がずれましたが、乳児も低血糖あるよ、というお話でした。