マスクと子どもと安全と

 

好奇心の拡大、探索、学ぶという意欲は、
『安全である』『安心できる』ことから始まります。

 

【赤ちゃんの視覚的断崖実験】

 

1 .ある程度高さがある場所に、
透明なアクリル版の台を設置

2.その上に、ハイハイ期の赤ちゃんを乗せる

3.奥行きが視覚で認知できる月齢なので子どもはアクリル版の先は落ちる恐怖がある崖と

そこで、向こう側から母親が笑います。

すると、赤ちゃんはハイハイし始める。

 

逆に、母親が不安そうな顔をすると動けないのです。

これは母親が笑顔なら怖いことも我慢できる=母親の笑顔が安全の根拠
と言えます。

子どもの行動の根拠は母親の顔色であり、自分より決定権のあるものに対して行われるのです。

 

これが成長と共に、
安心安全の感情から、自分を信じる力になり
何かに挑戦する意欲になります。


また自分を信じることができて、初めて相手を信じられることになります。
挑戦する意欲は、学びに繋がります。

 

母親の肯定的な応答が乳児の社会性、探索活動、学習を促進するのはもちろん、以降の成長発達にも大きく影響を与えます。

また、モラルや倫理の獲得も安心・安全であるということが前提です。

ということは、例えば夫婦関係がよろしくなく、子どもが安心できない場合、
倫理やモラルの獲得がしにくくなることが予想できますね。
そこに祖母など別の安全地帯があればまた話は変わりますけどね。
 
 
そしてこれの指す母親というのは、血の繋がりを絶対としません。
常にそばにいて、肯定的、応答的に世話をしている大人を【母親】と指します。
 
 
母親のもつ特徴は母性原理。
母性原理は円、包み込みです。
全てのはじまりは、母と子ども。
 
 
当たり前なのだけど、
言葉にすると、日々の大切さを改めて感じます。
 
 
マスクで表情がわからない日が続きます。
でも、子どもはよく見ていて、
視線のあたたかさや目が表す笑顔をよく感じ取っています。
 
 
ということで、マスクをしている今だからこそ、
普段より少しだけ視線に意識を乗せてください。
 
 
子どもに関わらない大人も、道ゆく子どもへの視線に意識を乗せてみてください。
「大丈夫やで〜、この世界は安心やで〜」
必ず伝わります。

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