低血糖症、補食のタイミングの重要性

『血糖コントロールは出来ているんですけど低血糖が良くなりません。』

と言う人たちのやり方や状態を聞くと、

 

「おお、ちょい違いますね〜」

 

と言うことがよくあります。

 

血糖のコントロールを目的とした補食は、タイミングがずれてしますと、その効果が半減しますので、ベストなタイミングで行うことをお勧めします。

 

 

午前より午後の血糖コンロールがより必要

血糖値を維持する働きのあるコルチゾールは、日内変動と言って、1日の中で分泌量が異なります。

コルチゾールは朝の覚醒後35分~45分後にピークを迎え、その後徐々に分泌量が減少、午後3~4時頃には少なくなり、夜中12時にはピークの10分の1になります。

午前中の最も活動的な時間に多く分泌し、夜になるにつれて減っていきます

 

ですので、午前中はコルチゾールやカテコラミンの影響で低血糖になりにくい。

しかし、午後15時すぎからはコルチゾールが減るので、低血糖になりやすいのです、

ですので、午後の補食はとても大事になります。

 

 

食事により血糖を保てる時間

健康な人は食事からの糖質で血糖を保てるのは4時間といわれています。

その後、肝臓に溜め込んだグリコーゲン等をせっせと切り崩しながら血糖をコントロール(保つ)しています。

しかし、低血糖が慢性化している人、副腎疲労や炎症を持っている人は4時間も保たない印象です。

その理由に、緊張や酵素不足による消化・吸収の不良、炎症によるエネルギーのプラスアルファの消費が考えられます。

 

 

補食は時間で決めるか、食事時間で決めるか

大体毎日の食事の時間が決まっているのであれば、朝8時・昼12時・補食15〜16時・夕食18時と決めてしまえばいですが、

毎日食べる時間がちがうのなら、食後3時間後くらいを目処に良質な炭水化物を食べると良いでしょう。

 

時々、朝10時に食べて、お昼を14時に食べました。でも補食は15時に…

という人を見かけますが、それでは朝〜昼は遅いし、補食は早くただ胃が疲れるだけです。

(そしてもれなく腸内環境が悪化します。)

 

また捕食による血糖値の維持時間は、一回の食事からの維持時間と当然異なります。

晩御飯が遅くなるようなら、その間に補食をこまめに行うと良いです。

 

 

低血糖症状がでてからでは補食は遅い

よく見かけるのは、「低血糖症状がでてから補食する」という姿ですが、

低血糖が起きた時点で、補食は遅い!のです。

 

低血糖になったと身体が察知さた時点で、糖新生のためにアドレナリン等のホルモン(カテコラミン)が分泌されます。

 

カテコラミンは血糖値が下がり切った時点ではなく、

降下を始めた時点で分泌が開始されます。

 

アドレナリンやノルアドレナリンはメンタル状態に大きく負の方向で影響を及ぼします。

ですので、大事なのは低血糖が起きないように補食を行うことです。

 

時々なぜか「低血糖が起きたら補食のサイン」と思っている方がおられますが、それは補食というより、対応食ですね〜。

 

しかし、だからと言って低血糖だわ、もう起きちゃったから補食の意味はないわ…とならぬようご注意くださいね。

低血糖になったと感じたら、もちろん補食は大事です。

 

いいですか、一度分泌を始めたアドレナリンや、開始された糖新生は急には止まれません。

そうなる前に、上記の体の仕組みを頭にいれながら、補食を行いましょう。

 

 

 

 

 

低血糖症状がでたのが補食の合図…

と思っている人たち、多いんじゃないか…?と様々な方面から感じ、

こりゃいかん〜、と大事なことでしたのでUPしました。

 

 

低血糖は万病のもと。

早めに対策していきましょうね。

 

 

 

▷低血糖症状「眠気」のメカニズムついてはこちら

「なぜ低血糖になると眠気が襲ってくるのか」

 

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